最高裁判所第三小法廷 昭和27(オ)49 判決
主 文
本件上告を棄却する。
上告費用は上告人の負担とする。
理 由
上告人代理人阪中繁市の上告理由は末尾添附別紙記載のとおりであるが、
原審は上告人は転借その他本件家屋を占有すべき権限を有するものとは認めず只
訴外Dがその賃借権の範囲内で上告人に事実上本件家屋を使用せしめて居ることを
黙認して居た事実を認定したものであること原判文上明である。されば右Dの賃借
権が合意解除によつて消滅しD等が本件家屋を被上告人に明渡した以上、独り上告
人が被上告人に対抗して該家を占有し得べき権限を有しないこと勿論である。もと
もと上告人は本件家屋を占有すべき権限を有したものでなく只Dの賃借権に依拠す
る事実上の関係に外ならないものだからである。それ故この点に関する論旨は理由
がない。その他論旨は「最高裁判所における民事上告事件の審判の特例に関する法
律」列挙の上告理由に該らないし、又同法にいう法令の解釈に関する重要な主張を
含むものでもない。
よつて民事訴訟法第四〇一条、第九五条、第八九条に従い裁判官全員の一致で主
文のとおり判決する。
最高裁判所第三小法廷
裁判長裁判官 井 上 登
裁判官 島 保
裁判官 河 村 又 介
裁判官 小 林 俊 三
裁判官 本 村 善 太 郎
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